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世界
2016.09.21

少数民族の女性の暮らしを後押しするコミュニティ主導型開発

(世界銀行より)

地域が主体となって開発を進める取り組み「コミュニティ主導型開発」が、世界銀行と開発パートナーによって進められています。この開発アプローチでは、コミュニティが支給された資金を自ら管理してプロジェクトを実施し、貧困削減だけでなく、コミュニティのガバナンス強化などを目指しています。

2016年6月にはベトナムのサパで、第三回コミュニティ主導型開発地域会議が開催されました。東南アジア・太平洋沿岸14カ国の開発専門家90人以上が集い、開発アプローチの進捗状況と成果が報告されました。

ベトナムで展開中の北部山岳部貧困削減プロジェクト(NMPRPⅡ)の報告によると、コミュニティ主導型開発アプローチは女性、特に少数民族の女性の生活向上に結びついているといいます。ラオカイ省の村に暮らす31歳のモン族の女性Lo Thi Me さんは、5年前までは夫の許しを得られなかったため、村の外に出ることも、家族の問題を誰かに相談することもできませんでした。プロジェクトのおかげで、現在は伝統織物に刺繍をする仕事を得て、収入も増えました。

NMPRPⅡは2011年に導入され、およそ150万人の村民の生活向上に貢献してきました。この地域では、プロジェクト導入前に比べて、全体で一人当たりの所得が16%上昇しました。住民が中心となって地域を発展させていく取り組みが、今後の地域開発のカギとなりそうです。

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