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レジリエンス・ニュース

【報告書】タイのバンコク、レジリエンスに関する戦略レポート発表

タイの首都バンコクは2017年2月、レジリエンスに関する戦略レポート「レジリエント・バンコク」を発表しました。

バンコクは商業や文化のハブとして繁栄する大都市でありながら、しばしば河川の洪水に見舞われています。また、この10年の間に人口増加など今までにない変化を経験しています。こうした状況を受けて作成されたこの戦略レポートでは、川や運河を単なる脅威としてではなく、都市の将来の一部として受け入れています。

なお、バンコクはロックフェラー財団の「レジリエンスのある100都市」に選出されており、このレポートもこのプロジェクトの一環として発表されました。

『レジリエント・バンコク』はこちら(英語)
http://lghttp.60358.nexcesscdn.net/8046264/images/page/-/100rc/pdfs/100RC_-_Bangkok_-_Resilience_Strategy_PDF.pdf

【講義】レジリエンスをテーマとしたビデオ講義シリーズ、ポスト・カーボン研究所から公開される

ポスト・カーボン研究所のリチャード・ハインバーグ氏は2016年12月、22章からなるビデオ講義シリーズ「レジリエンスを考える:21世紀のこれからに向けてコミュニティーを備える(原題:"ThinkResilience: Preparing Communities for the Rest of the 21st Century")」を発表しました。全体で3時間ほどのこの講義では、持続可能性の危機に直面する中で、コミュニティがどのようにレジリエンスを構築できるのかが扱われています。

この講義シリーズの第1章はこちら
https://education.resilience.org/

【企業】BCM(事業継続マネジメント)の導入、企業に広がる

BCM(事業継続マネジメント)とは、災害時に重要業務が中断しないこと、あるいは事業が中断した場合には目標時間内に重要な機能を再開させ、業務中断に伴うリスクを最低限にするための経営管理戦略です。2011年の東日本大震災以降、企業に導入が広がっています。

例えば、2016年3月から本格展開したイオングループの「BCMポータルサイト」は、取引先を含む食品、日用品メーカーなど約50社と連携する取り組みです。グループ関連各社と取引先との情報を可視化し、出荷できる倉庫・商品などの情報を一元管理することで、災害時の物流の混乱を回避し、被災地に必要な物資を迅速かつ効率的に届けることができます。

また内閣府も、BCMのためのサイトを設け、情報提供を行なっています。http://www.bousai.go.jp/kyoiku/kigyou/keizoku/sk.html

イオングループのBCMの取り組みについてはこちら
http://www.aeon.info/news/2015_2/pdf/160229R_2_1.pdf

【国際会議】レジリエンス学会2017、来年8月にストックホルムで開催

2008年に初めて開催された「レジリエンス学会」、4回目となる来年の大会が2017年8月21日から23日まで、スウェーデンのストックホルムで開催されることが決定しました。大会のテーマは「持続可能性のための社会生態的変容」など4つが設定されています。すでに、ウエブサイトもオープンし、現在は部会の企画案を受け付けています。

なお、この学会の主催団体は、ストックホルム・レジリエンス・センターと、レジリエンス・アライエンスです。

http://resilience2017.org/

【調査】3人に2人が「防災への備えは不十分」と認識:経済広報センターの調査から

一般財団法人 経済広報センターは、2016年8月23日、同センターの社会広聴会員を対象に実施した「災害への備えと対応に関する意識・実態調査」の結果を公表しました。結果によると、3人に2人は、災害への備えが不十分と認識していました。また、3人に1人は、東日本大震災直以後、徐々に薄れていた防災意識が、熊本地震により高まったと感じていることなどがわかりました。

この調査について詳しくはこちら
http://www.kkc.or.jp/release/detail.php?page=1&year=2016&id=120

【都市】京都市、「レジリエンスのある100都市」に選出される

ロックフェラー財団が進めていた「レジリエンスのある100都市」の1都市に京都市が選出されました。日本からの選出は富山市に続いて2都市目です。

同財団は、「増大する社会的、経済的、物理的な課題に対して、世界中の都市がレジリエンスを築く手助けをする」という目標のもと、3年前から「レジリエンス のある100都市」の選定を進めてきました。2016年5月26日に最後の37都市が発表されたことで100都市全てが揃いました。

選出された100都市には、財政的支援やレジリエンス戦略を遂行するためのサポート、情報共有の場などが提供されます。

100都市には、ニューヨーク(米国)、ローマ(イタリア)、メルボルン(オーストラリア)、リオデジャネイロ(ブラジル)、ナイロビ(ケニア)、バンコク(タイ)など世界中の都市が含まれています。

「レジリエンスのある100都市」について詳しくはこちら(英語)
http://www.100resilientcities.org/#/-_/

京都市の発表についてはこちら(日本語)
http://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/page/0000200069.html

【調査】災害時に備え、従業員の備蓄をしている企業は約半数:東京商工会議所の調査から

2016年5月28日、東京商工会議所は、会員企業を対象とした企業の防災対策に関するアンケート調査の結果を発表しました。

調査結果によると、東京都の帰宅困難者対策条例について、「努力義務(事業者に対して、災害時における従業員の一斉帰宅の抑制や全従業員分の3日分の水や食料等の備蓄などを求めるもの)の内容を含めて知っている」と応えた企業は67.2%と7割近くに及びました。その一方で、全従業員分の3日分の備蓄を行っている企業は飲料水の備蓄で48.0%、食料品で44.7%と半数を下回っています。

また東京都が呼びかけている「外部の帰宅困難者向けの10%程度の余分の備蓄」を行なっている企業は17.8%のみなど、企業の取り組みはあまり進んでいないことが明らかになりました。

この調査について詳しくはこちら
http://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=80690

【ウエブサイト】検索ツール、「ThinkHazard!(ハザードを考慮せよ!)」公開される

地名を入力するだけで、その地域の地震、干ばつ、津波、火山などのハザードのレベルがわかるウエブツール「ThinkHazard!(仮訳:ハザードを考慮せよ!)」が、世界銀行が事務局を務める防災グローバル・ファシリティ(GFDRR)によって公開されました。

たとえば、東京都渋谷区のハザードを知りたい場合は、「sibuyaku」と入力します。すると地震、サイクロン(台風)、のリスクは「高い」、水不足については「低い」、火山については「とても低い」と表示されます。またそれぞれのハザードについて、詳細なデータとリスクを減らす方法についての助言も掲載されています。

地名は、国名、県名、市区町村名を指定することが可能です。このサイトによって、プロジェクトをある地域で計画している場合、その地域のハザードの状況を予め理解することができます。

(注)2016年5月現在、東京都は「tookyoo」として登録されています。

ThinkHazard!のサイトはこちら(英語)
http://thinkhazard.org/

【国際会議】第2回レジリエントシティズ・アジア太平洋会議

2016年3月2日から4日にかけて、マレーシアのマラッカで、第2回レジリエントシティズ・アジア太平洋会議が開催されました。会議では、アジア太平洋地域における都市のレジリエンスと気候変動への適応をテーマに、自治体や国際機関などが取り組みを紹介しました。日本からは、北九州市・横浜市が発表を行ないました。

http://iclei.us11.list-manage.com/track/click?u=2d7d8042a8643d64783768ccd&id=ac439327f9&e=696ce5c674

【報告書】時間銀行はコミュニティのレジリエンスを高める

2013年に発表された報告書『緊急時計画・管理における地元パートナーの育成(Developing Local Partners in Emergency Planning and Management)』によると、2010年と2011年に起きたカンタベリー地震の際、ニュージーランドのリトルトン時間銀行は、コミュニティのレジリエンスを高める役割を果たしました。

時間銀行とは、会員が取引したいスキルを事前に登録し、自分のスキル(たとえばコンピュータの修理など)を使って1時間働けば、ほかの会員が提供するサービス(たとえばガーデニング)を1時間分買うことができるという、草の根の取引システムです。地震の前までに、リトルトン時間銀行では、3万件の取引が行なわれ、社会ネットワークが構築されていました。

 

地震後、リトルトン時間銀行は、水や食料などの情報を会員と地元の住民に伝える役割を果たしました。また、危機的状況にある家族や組織に対して、会員が訪問したり、食料、宿泊場所などを提供しました。

地震直後だけではなく、時間銀行は何年間も支援を続けました。家の補修といった個人的な支援だけではなく、地域の他の組織と協力しながら、集会場の再建といったコミュニティに対する支援も行ないました。

報告書では、「コミュニティのレジリエンスは、コミュニティが迅速に多くの資源を動員できる時に高まる」と述べています。時間銀行の強みの一つは、スキルという資源が特定されており、多くの取引を通してそれが活かされていることなのです。

 

この報告書の本文はこちら(英語)
Ozanne, J. L. & Ozanne, L. K. , 2013, *Developing Local Partners in Emergency Planning and Management.*
http://www.lyttelton.net.nz/images/timebank/timebank_eq_report_email.pdf

関連記事(英語)
http://www.theguardian.com/sustainable-business/2015/dec/16/new-zealand-time-banking-currency-community-earthquake

*幸せ経済社会研究所「世界と日本の幸せニュース」より転載*
http://ishes.org/happy_news/2016/hpy_id001851.html

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