100人それぞれの「答え」
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有限会社 高島油店
高島 由典(たかしま よしのり)さん
もうちょっと"後戻りの暮らし"がスンナリできる仕組みがあれば......
- Q. 経済成長とはどういうことですか
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国のGDPだと思います。お金のやりとりを増やしたいということなのかなと、地域の一般市民としては思っています。
- Q. それは望ましいものですか
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正直、地域では望んでいない(個人的意見ですが)。
- Q. それは必要なものですか、それはなぜですか。
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望んでいないというのは必要でないということでもありますが。環境の分野とか介護とか医療とかの成長は必要だと思うので、中身が重要なのかなと思います。
- Q. 経済成長を続けることは可能ですか、それはなぜですか
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人口減少とか高齢化などで難しい。不可能だと、地域の人もわかっていると思います。
- Q. 経済成長を続けることに伴う犠牲はありますか。
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家族と接する時間が少ない。本当はもっとゆっくり暮らしたいのに、歯車にならないと、田舎でも回らないという状況がある。できたら、もうちょっと"後戻りの暮らし"がスンナリできる仕組みがあれば......。頭でわかっていても、現実に可能かとなると、ある程度は歯車に入っていかないといけないので難しい。
地域で回るお金の中で、「外に出ていかないお金」の指標がないのかなと思います。国だと計算できると思いますが、地域自治体の中で、「今まで化石燃料とか電気代で出ていたお金がこれだけ縮小された」という比率や指標があると、地域の人達も理解してもらえる。
北海道の下川町などは、データを見ると素晴らしいなと思うので。その辺を地域でまねできるようなデータベースのようなものがあればいいと思います。「里山資本主義」など、あれだけ広がったので、受け入れてくれる時代には入ったと思うので、数字で、「これだけ地域で回そうよ」ということを示していく。
大きなスーパーに行くと便利だから......、私自身もそこで買い物するし。その辺が難しいところで課題です。今後、私も、「エネルギーと地域循環」というキーワードで動いていきたいと思います。
インタビューを終えて
栃木県益子町で「エネルギーステーション」を運営されている高島さん。ガソリンスタンドから、カーシェアリング(レンタカー)、電気自動車の充電、廃天ぷら油の回収、ペレットストーブなど、本当に"町のエネルギーステーション"へ進化を進めておられます。私の主宰するイーズ未来共創フォーラム(異業種勉強会)のメンバーでもあります。
「個人的意見ですが」と断りながらも、「正直、経済成長を地域では望んでいない」というコメントにははっとしました。「経済成長は、人口減少とか高齢化などで難しい。不可能だと、地域の人もわかっていると思います」。そこをわかった上でのまちづくり、地域づくりに高島さんは関わろうとされているのだなあと思います。
「地域で回るお金の中で、「外に出ていかないお金」の指標がないのかなと思います」とのこと、幸せ経済社会研究所やJFS地域プロジェクトで進めてきた「地域内乗数効果」などが地域で簡単に計算でき、計画作りなどに活用できるようになれば!と思っています(そのための研究を進めているところです、高島さん、もう少し待って下さいね!)
取材日:2015年2月9日
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