100人それぞれの「答え」
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会社員
袴田 正人(はかまだ まさと)さん
経済成長の中で失ったもののひとつは、暗闇。
- Q. 経済成長とはどういうことですか、何が成長することですか
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生活の安定と人類の未来を担保する事
- Q. それは望ましいものですか、それはなぜですか
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一定の範囲の内は必要。最低限の上記を達成する必要がある為。/先進国は不要
- Q. それは必要なものですか、それはなぜですか。必要な場合、いつまで、どこまで、必要でしょうか
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必要→ない場合、生活の不安定と人類の不幸を生じさせる為/最低限のインフラや大多数の方々の一定のレベルが達成されるまで。
- Q. 経済成長を続けることは可能ですか、それはなぜですか
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無限には不可能。有限な世界・地球で生きている為。/技術革新は有り得ても、通常は競争不可避でいたちごっこになる
- Q. 経済成長を続けることに伴う犠牲はありますか、それは何ですか、なぜ生じるのですか
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犠牲はある。貧富の差、環境破壊、戦争。単純労働はロボット化により仕事失われる、/一部の人間の欲望が無限である為。
- Q. 日本がこれまで経済成長を続ける中で失ったものがあるとしたら何でしょうか
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利他の精神、本来の幸せな生活。/暗闇、静けさ、心の豊かさ、ゆとり、家族の幸せ
- Q. 「経済成長」と「持続可能で幸せな社会」の関係はどうなっていると考えますか
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1.不可分であり、整合性を取るべきもの。二律背反ではならない。
2.経済成長の中身の検討と合意形成が必要/経済成長=競争不可避であり、矛盾をさせてはいけない。
インタビューを終えて
「日本がこれまで経済成長を続ける中で失ったもの」として、「暗闇」を挙げていらっしゃるのに、はっとしました。たしかにそうですね。経済成長とは、ある意味、"暗闇撲滅運動"でもあったのですよね。
欧米のお家にお邪魔すると、日本の家のように隅々までこうこうと電気をつけている、ということはなく、「ちょっと暗いんじゃない?」と思うぐらいの薄明かりで過ごしていたりします。敗戦して貧しかった日本人にとって「明るさ=進歩」「暗さ=貧しさ」だったから、暗いことはよくないこと、隅々まで明るく照らすことがよいこと、というイメージが共有されたからだ、という話を聞いたことがあります。
2002年に始まった「100万人のキャンドルナイト」、私も呼びかけ人代表をさせてもらいましたが、この運動は「電気を消して、暗闇を取り戻そう」という運動でもありました。
「明るさ・暗さ」と「経済成長」、そして「幸せ」――いろいろなことを考えるきっかけをいただきました。
取材日:2015年2月20日
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