真の進歩指標(GPI: Genuine Progress Indicator)
国内総生産(GDP)に代わる指標として、1995年に米国のNGO「リディファイニング・プログレス」によって開発された指標で、世界中の政府機関や非政府組織によって利用されています。
進歩を測る指標としてはGDPがよく使われますが、GDPは単に国の支出を合計したものです。つまりGDPには、幸せにつながる経済活動だけではなく、例えば海に流出した原油にかかるコストのような、幸せを損なう経済活動も含まれています。
それに対してGPIは、GDPと同じ個人の消費データをベースとしながらも、そこに家事やボランティア活動の価値などの要素を加え、また犯罪や汚染にかかわる費用などの要素を差し引くことによって、人々が経済的、社会的にどれだけ順調なのかを測定することができます。
GPIの測定に使用される項目は、以下の通りです。
所得分配/家事、ボランティア活動、高等教育/犯罪/汚染/長期的な環境破壊/余暇時間の変化/防御的支出/耐久消費財と公共インフラの寿命/外国資産への依存
日本では、例えば兵庫県でGPIの推計と公表が行われています。
□参考:リディファイニング・プログレスによるGPIの説明
Genuine Progress Indicator(英語)
e's環境メールニュース:「真の進歩指標」とはどのような指標か(2008.05.13)