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レジリエンス(resilience)

レジリエンスとは「何かあってもまた立ち直れる力」のことです。英和辞典では「回復力」「弾力」などと訳されています。例えば、強風に吹かれた竹は、しなやかに身を倒して風をしのぎ、強風が過ぎれば元の姿勢に戻ります。レジリエンスとはこうした「しなやかな強さ」を表します。


もともと生態学で使われていた用語ですが、今日では心理学や経済学などさまざまな分野で使われるようになっています。


社会にレジリエンスが備わっていれば、自然災害や経済危機に直面した際にも、被害を最小限におさえ、回復に向かうことができます。逆にレジリエンスが失われていると被害は拡大し、復旧が遅れてしまいます。


例えば、震災後に工場の操業や物流が長期間ストップして必需品が私たちに届かなくなるのは、ジャスト・イン・タイム方式を採用しているために、在庫がないことが一因と考えられます。こうした方法は平時には「効率がよい」方法ですが、緊急時には対応できないのです。


レジリエンスを失わないためには、多様性やバッファーなど、短期的には効率が悪く思えても、何かあったときの回復力を高めるものも大事にする姿勢が必要です。

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