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定常型経済

定常型経済とは「経済成長を目標としない経済」、つまり「活発な経済活動が繰り広げられているものの、その規模自体は拡大していかない経済」のことです。ゼロ成長経済という言葉で表現されることもあります。


「ゼロ成長」といっても、経済活動を止めてしまうわけではありません。自転車が同じスピードで走り続けていれば倒れないように、定常型経済では加速することなく、経済活動を持続させることを目指しています。


こうした経済が求められる理由は、大きく2つあると言われています。ひとつ目は環境問題との関係です。資源や自然環境には限りがあるため、経済活動がこのままのペースで加速を続けると自然環境が悪化してしまうことが社会問題になっています。ふたつ目は人口の減少です。日本はすでに人口減少時代を迎えていますが、人口が減れば労働者も減るため、GDPで測定できるような経済成長を続けることは難しくなります。こうした状況の中で、成長戦略に替わるものとして、定常型経済を求める声が高まりつつあります。


◆こちらもご覧ください:特設コーナー「定常経済」について考える
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□参考:『定常型社会―新しい「豊かさ」の構想』(広井良典/岩波新書)


□参考:「定常型経済」へ向かって(「ガスエネルギー新聞」2013年2月4日掲載)

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