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ジェンダーギャップ指数

ジェンダーギャップ指数は、世界経済フォーラムが毎年『ジェンダーギャップ報告書』の中で発表している指数で、経済・教育・政治・健康の4分野での男女格差を評価するものです。2006年以降、毎年同フォーラムによって発表されており、2022年版では146カ国が評価の対象となりました。

ジェンダーギャップ指数では、国際労働機関(ILO)、ユネスコ、世界銀行、国際保健機関(WHO)などが公表しているデータを用いて、評価が行われています。例えば、経済分野の評価には、労働への参加、報酬、昇進の3側面の男女差が含まれており、参加については労働力率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)の男女差、報酬については推定勤労所得などの男女差、昇進については専門職・技術職などの男女比のデータによって評価が行われます(表1)。

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2022年版の『ジェンダーギャップ報告書』を見ると、世界のジェンダーギャップの平均指数(100%を完全な男女平等とした際の達成度)は68.1%でした。それに対して、男女格差が最小だったアイスランドの指数は90.8%でした。続いて、フィンランド(86.0%)、ノルウェー(84.5%)と北欧勢がトップ3を占めています。

一方、日本は116位(65.0%)でした。内訳を見ると、経済121位(56.4%)、教育1位(100%)、健康63位(97.3%)、政治139位(6.1%)と、教育と健康分野での達成度が非常に高い一方で、経済と政治分野での達成度が低いことがわかります。

このように『ジェンダーギャップ報告書』では、順位だけではなく、各国の強みと弱みがどこにあるのかまで公表されているため、対策に役立てることができます。

(新津 尚子)

参考文献
『2022年版ジェンダーギャップ報告書』

参考リンク
(世界の幸せニュース)2022年版世界ジェンダーギャップ指数:介護・育児での男女不平等、コロナ禍で一層悪化

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