2012.05.09
社会・経済的価値と幸福との関連は?――アジア諸国に関する研究
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(シュプリンガーより)
国際的な科学・技術・医学出版社であるシュプリンガーは3月17日、『Social Indicators Research』誌のオンライン版に、社会・経済的価値と幸福との関係に関する論文を掲載した。この論文は、社会・経済的価値が幸福度と満足度にどのように影響するかを考察するために、日本、韓国、インドなど10のアジア諸国について研究したもの。
またこの論文では、経済的な要素が、特定の条件下で幸福に強く影響しうるのかについても考察しており、得られた結論には次のものが含まれる。
- アジアの男性は、女性よりも高い幸福度と満足度を得る機会が多いと言われているが、この研究ではそのような結果は得られなかった。
- 発展途上国では、失業が幸福度と満足度に負の作用(有意)をもたらしていたが、日本、韓国などの先進国ではそのような影響はみられなかった。
- 東アジアでは文化的価値が、幸福度と満足度に正の作用をもたらすと考えられているが、このモデルでの結果は異なり、この変数と幸福との間に明白な関係はみられなかった。
- 韓国、インド、中国、台湾などでは、もっとも収入が高い層の幸福度が、より高いわけではなかった。
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http://www.springerlink.com/content/0303-8300/