質の高い社会、経済的要因と社会的要因が反映
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(シュプリンガーリンクより)
4月3日にシュプリンガーリンクで発表された論文で、EU加盟以来、新加盟国の高まる経済繁栄が質の高い生活にも反映しているかどうか、また何がEU国民の質の高い社会を構成しているのかを考察している。
この論文は、主観的幸福に貢献する要因が経済成長を変えただけではなく、主観的生活満足度も向上させたことを示すことによって、経済状態と主観的幸福の関係についての議論をもたらし、社会の質を測るために社会の質モデルを用いることによってこの関係を明らかにしようとしている。
当論文では、2003年および2007年の「欧州国内における生活の質調査(European Quality of Life Survey)」を用いて、EUの新加盟国(ラトビア、リトアニア、エストニア、ポーランド、チェコ共和国、スロバキア、スロベニア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア)を特に調べた。これは新加盟国の社会の経済状態が改善し、近代化した時期に相当する。
社会の質モデルは生活満足度の相違の多くを明らかにし、経済的要因だけでなく、社会的統合やエンパワーメントといったほかの側面も重要であることを示す一助となっている。社会の質を理解しようとするなら、経済的要因と社会的要因が社会の他の側面との相互作用として理解されなければならないという。