脱成長、世界の消費者文化の代わりに
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(ワールドウォッチ研究所より)
米国、ワシントンDC発-米国のワールドウォッチ研究所は10月17日付けのリリースで、積極的な「経済脱成長」の恩恵と機会について、開発し過ぎた経済の国際的な縮小であり、さらに広く見れば、成長を永久に追及する経済の方向転換であると述べた。
『地球白書2012』の「開発し過ぎた国々での脱成長への道(The Path to Degrowth in Overdeveloped Countries)」と題する章を執筆した、同研究所の上級研究員でプロジェクト共同ディレクターのエリック・アサドウリアン氏は、経済成長に執着し、消費量を増やすことは、債務負担の増大、長時間労働、肥満率の上昇、医薬品への依存度の増大、社会的孤立などの社会病の原因となると指摘している。
また、アサドウリアン氏は、「脱成長へ向かうためには、要するに『繁栄』について再定義しなければならない。健康、社会的なつながり、生活できる賃金を得ながらも労働時間を減らす自由について、この言葉が何を意味しているのか、従来の理解を取り戻すことだ」と述べながら、「脱成長は、成長と消費を最大限にする代わりに、少ないもので豊かに暮らすことを大切にした繁栄の新しいビジョンを提供する。地球の限界をもはや超えない、安定した経済システムを構築するための試みである」と述べた。