滋賀県「にっこり指標」、住民発の「豊かさ」を提案
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ジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)ウェブサイトより
滋賀県が主催する「未来戦略サロン」は2012年12月、「豊かさをはかるにっこり指標」を発表した。「未来戦略サロン」は、県民参加型で滋賀の未来の姿を描く政策議論の場として2011年度に開設。第2期の2012年度は33名の地域住民が参加し、「豊かな生活」をテーマに4回の議論を重ね、その結果を指標の形にまとめた。
同指標では、豊かさをもたらす要素を「時」「場」「人」「もの」「食」「心」の6つの場面に大別。たとえば「時」における豊かな状態を、「家族が一緒に過ごす時間がたっぷりある」「自由に使える時間がある」と定め、そこで求められる要素として「早く家に帰る」「移動時間が短い」などを洗い出し、実現に向けた具体策として「鉄道・バス便の充実」「ハッピーウィークの実践(年間1週間を家族や自分のために使う)」などを提案している。
具体的な取り組み案は全部で36項目。医療ツーリズムや予防医療の先進地をめざす「未病ユートピア」の創設、物々交換を推進する「お金のいらない郷」など独自性の高いアイデアや、地域の歴史文化を誇るために、県内の観音から好みの「マイ観音さん」を選ぶなど、地域性の色濃いアイデアもあるのが特徴的。
県の基本構想を担う企画調整課の松田千春副参事は、「住民の幸せや豊かさが高まるよう力を注いできたが、その成果を測る指標の設定には苦労している。今回のにっこり指標は、今後の計画策定やその評価に向けた試み」として、県政に生かしたい考えを示唆している。