2013.07.10
女性の生活は改善しても、相対的な幸福度は低下
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(全米経済研究所より)
全米経済研究所が発表した2009年5月付けの「The Paradox of Declining Female Happiness(女性の幸福度の低下の矛盾)」と題する研究によると、過去35年間で米国の女性の生活は改善されたことが多くの客観的な基準で示されたが、幸福度の主観的な基準では、女性は絶対的および男性と比べて相対的に幸せになっていないことが明らかになった。
こうした女性の相対的な幸福度の低下という矛盾は、各種の一連のデータや主観的な幸福度の基準で見られ、さまざまな人口統計学上のグループや工業国で広がっている。
研究報告によると、この"矛盾"の原因として「女性の雇用機会の拡大により、労働時間が増加」「有償の労働が増えても家事の負担は減ることがない」などが挙げられているが、同研究の目的は、矛盾の理由を提供することではなく、矛盾が存在していることを確たる証拠によって示すことだとしている。
1970年代には、女性は男性よりも主観的に高い幸福度を報告していたが、女性の幸福度が相対的に低下することで、男性のほうが主観的に高い幸福度を示すようになっていると指摘している。
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http://www.nber.org/papers/w14969 - 研究報告:The Paradox of Declining Female Happiness
http://www.nber.org/papers/w14969.pdf?new_window=1