イタリアのゼロ・ウェイスト運動の先駆けとなったRossano Ercolini氏、ゴールドマン環境省を受賞
Image by Nancy Pelosi. Some Rights Reserved.
http://www.flickr.com/photos/11461909@N06/9938835723/
(ゴールドマン環境賞より)
ゴールドマン環境賞は、1989年から環境問題に草の根レベルで貢献する「ヒーロー」たちを表彰している。同賞の2013年の受賞者の1人が、イタリアのRossano Ercolini氏だ。氏の動機と影響力について、同賞のウェブサイトでは次のように紹介している。
<動機>
1994年にイタリアのトスカーナ州のある町で、ゴミ焼却場の建設計画が持ち上がった。この建設予定地にほど近い場所にある学校の教員だったErcolini氏は、この計画を聞き、地元の人々の健康について不安を覚えた。サンフランシスコなどでゴミの減量に成功していることを知り、学校で紙やプラスチックのリサイクル方法について教えていた氏は、コミュニティの人々に焼却場の危険性と、ゴミの持続可能な管理方法について伝える責任があると感じた。
<影響力>
Ercolini氏は自分が暮らすルッカ県カパンノリで会合を開き、金属、ガラス、プラスチックを分類してリサイクルする方法や、生ゴミを堆肥や家畜の餌にする方法を実演した。また氏は科学者や聖職者などに、焼却場の危険性やゼロ・ウェイストの経済的・環境的な利点を伝えたり、焼却場計画の中止を求める街頭での抗議運動を後押しした。
こうして高まったコミュニティの人々の懸念にこたえ、トスカーナ州ルッカ県は焼却場の建設計画を中止した。そしてErcolini氏に廃棄物管理計画の開発に参加してもらった。1年後、カパンノリでは廃棄物の82パーセントをリサイクルする新たな収集システムを始めた。こうしてカパンノリはイタリアのゼロ・ウエイスト運動のきっかけとなったのだ。