世界・日本の幸せニュース

ホーム > 世界・日本の幸せニュース > 小さい町の住民参加による太陽光発電プロジェクト

世界
2013.11.11

小さい町の住民参加による太陽光発電プロジェクト

小さい町の住民参加による太陽光発電プロジェクト

(デイビッド・ボリエー:コモンズに関するニュースと視点<David Bollier: news and perspectives on the commons>より)

人々が参加し働ける社会構造を築いていながら、プロジェクトを開始する資金が足りないことは、潜在力のあるコモンズの多くにとって頭の痛い問題だが、最近、ある独創的な解決策を学んだ。

それは、太陽光発電設備の組立と設置に参加する人を集うために、教会でかつて行われていたタイムバンキング制度を利用するというもので、ウェストバージニア州フィリッピのエンジニアと牧師が立ち上げた「新しいビジョンの再生可能エネルギー(New Vision Renewable Energy)」という名のグループが考え出した。タイムバンキングとは、メンバーが互いに助け合うことでクレジットを稼ぐことができる制度で1時間働くと1クレジットに換算される。設備の費用はマイクロファイナンスの共同基金を組み合わせて賄う。

グループの推計によると、住宅1件に太陽電池を取り付けるのに、約99時間分の労働と6,000~8,000ドルの設備費用がかかる。プロジェクトはコミュニティの参加に頼ることで、太陽エネルギーを手が届きやすいものにした。他の人の住宅に太陽光パネルを設置する作業を手伝えばクレジットを稼ぐことができる。99時間分のクレジットが貯まれば、タイムバンクのメンバーがその人の住宅に太陽光発電を設置する計画を立て、隣人が総手で取り付けを手伝うという仕組みだ。

本プロジェクトによって、これまでに教会と8つの建物に1件約6,000ドルの太陽光発電設備が設置された。事業規模は小さいが、将来期待できる大胆なプロジェクトである。

* 本ページはクリエイティブ・コモンズ・ライセンス 表示 3.0のもとでライセンスされています。
by.png

新着ニュース一覧

Page Top