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2014.02.21

研究:人々の幸福を保つために自然を守るべきである

研究:人々の幸福を保つために自然を守るべきである

Image by Son of Groucho. Some Rights Reserved.
http://www.flickr.com/photos/sonofgroucho/4678024930/

2013年8月30日付けの英国ガーディアン紙に興味深い記事が載っていました。「人々の幸福を保つために自然を守るべきである」というものです。

イギリスの環境活動家であり、国際環境NGO「Friend of Earth(地球の友)」の前理事であるトニー・ジュニパー氏の「自然と人々の健康・幸せの関係」についての研究の紹介でした。

「緑地」が幸福感を高め、ストレスを減らし、健康を促進するということが、ますます多くの研究からわかってきた、とのこと。

これまでは、環境問題といえば「人々から自然を守ること」が目的でしたが、「人々の幸福を保つために自然を守る」という考え方が出てきたのです。

例として、1972年から1981年に米国ペンシルベニア州の病院で集められたデータが載っています。「手術後、ベッドから緑の木々を見ることができた患者はより早く回復する」ことがわかったそうです。25万人の一般市民を対象にした最近のオランダの研究でも、緑地と健康・幸福に関して同様の結果が得られているとのこと。

興味深いのは、英国北部の研究で、都会で自然区域を利用する人々の間では、「種の多様性のレベルと人々の心理的利益の間にポジティブな関係が見られた」とのこと。生物多様性が人の幸せに影響を与えているのですね!

ほかにも、「自然の中にいることがストレスを減らし、仕事の業績を上げる」、自然とのふれあいが「囚人の体調不良の減少」「都心の少女たちの自制力向上」「老人の死亡率低下」と関連しているという論文もあるそうです。

またまた興味深いのは、「こうした研究の多くについて言えることは、所得が低く、社会的に恵まれない人々の間で、その効果が最もはっきり見られる」ということです。

自然とのふれあいは、個人だけではなく、社会にもプラスを生むという研究結果もたくさんあるそうです。「より多くの木々があれば、地域社会の団結が強まる」ということです。米国シカゴの研究では、緑の多い場所に住む人々はコンクリートに囲まれて暮らす人々よりも近隣との交流が多く、また家庭内暴力も少ないこがわかったとのこと。

ガーディアンの記事はこのように結んでいます。「ますます高齢化社会になり、慢性的な疾病がさらに広がる一方、精神的健康の問題も増えている。同時に、ヘルスケアの面でも需要が増え、定年を迎える人が増えて納税者が減るといった人口統計上の問題と、公共財政の逼迫から深刻な予算制約が生じている。こういった根本的な問題を踏まえれば、自然が人々の健康をいかに向上させるかは、財政を管理する人々を含め、さまざまな意思決定者にとって非常に興味を引くはずだ」。日本でも同じですね!

日本にも、「自然と人々の健康や幸せとの関連」の研究、ありそうですね?もしご存じでしたら、ぜひ教えてください~!

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