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世界
2014.05.24

社会進歩指標2014:GDPからは見えない社会の進歩を測る 日本は14位


(The Social Progress Imperativeより)

2014年4月3日、米国の非営利組織「The Social Progress Imperative(仮訳:社会進歩の義務)」は、2014年版の社会進歩指標(The Social Progress Index)を発表しました。社会進歩指標はベータ版が2013年に発表された新しい指標で、GDPなどの経済成長の指標を用いずに、社会の進歩を測定しているところが特徴です。

指標の構成要素は、人間の基本的要求(栄養と基本的医療、飲料水と下水など)、幸福の基盤(基本的な知識へのアクセス、生態系の持続可能性など)、機会(個人の権利、寛容性と包括性など)です。

2014年の結果をみると、対象132カ国の上位3国はニュージーランド(1位)、スイス(2位)、アイスランド(3位)、最下位はアフリカ中央部のチャドでした。

日本は全体の14位で、構成要素ごとの結果をみると、「人間の基本的要求」は3位と非常に高い一方で、「幸福の基盤」が21位、「機会」が14位でした。さらに細かく見ると、「幸福の基盤」では報道の自由と自殺率が、「機会」では人生の選択での自由や同性愛者への寛容性などが弱点としてあげられています。

また社会進歩指標と一人当たりGDPの関係を見ると、GDPが低い国々では、GDPが少し大きくなると、社会進歩指数の値は大幅に向上します。しかしGDPが高い国々ではそうした関係はあまりみられませんでした。報告書には「経済成長だけでは、社会進歩の結果を十分に説明することはできない。一人当たりGDPは、ある国の全体的なパフォーマンスを測定するには不十分な測定法だ」と書かれています。

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