世界のリスクとレジリエンス評価、自然災害リスクが高い日本のレジリエンスは?
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(メープルクロフト社より)
英国リスク調査会社のメープルクロフト社による新たな調査で、パキスタン、ケニア、カメルーン、エジプト、トルコを含む9カ国の経済は、近隣で生じる紛争やテロリズムを輸出する国によってもたらされる「国境を越えた安全の脅威」により、"極度にリスクが高い"と評価されました。
これは、2015年4月2日に発表された世界のリスクとレジリエンスに関する調査報告書『2015年版グローバルリスクとレジリエンス・アトラス(Global Risks and Resilience Atlas)』によるもので、198カ国を調査し、地域の危険や環境災害、資源供給の不安などの外的脅威に対して経済面で脆弱な国を明らかにしています。
同報告書によると、「地域の安全性のリスク」が最大の不安要因であり、紛争やテロ攻撃から波及した暴力が、事業の実施環境などを急速に弱体化させています。
また、気候変動の影響に著しくさらされている国にとって、レジリエンスがとりわけ重要になることがわかりました。調査対象国の半数以上が、頻発する極端な気象現象にさらされており、"極度にリスクが高い"または"リスクが高い"と評価。その中にはバングラデシュ、香港、日本などアジア経済の鍵となる国や地域が含まれます。しかし、グローバルリスクに対するレジリエンスを評価した場合、日本と香港の経済が被る"リスクは低い"とされています。
さらに、気候変動の影響による気温上昇と降雨パターンの変化によって、水の奪い合いが起こり、国家間の緊張が生じる可能性を潜在的な危険と見なして調査が行われました。国境を挟んで水の供給を確保しているニジェール、ウズベキスタン、ボツワナが、水輸入の安全性でワースト5位に入っています。