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世界
2016.02.09

フィリピンの移住労働者が立ち上げた自立のための協同組合

(Yes! Magazineより)

フィリピンでは、人口の10%を超える12万人が移住労働者として世界中の国々に働きに出ていますが、移住先での労働環境は厳しく貧困や虐待にさらされているといいます。米国でそういったフィリピン人を保護し支援しているのがダマヤン移住労働者協会です。

この協会は2002年に設立されて以来、何十人もの移住労働者を虐待的環境から脱出させ、未払いだった賃金を取り戻してきました。ところが彼らは強制労働から解放されたとしても、仕事の保障が低いことや低賃金など新たな困難に直面することに気付きました。

協会のメンバーは、ニューヨーク市議会が低所得地域での生活協同組合の設立や新たな事業の拡大に120万ドル振り向ける取り組みを行っていることを知り、労働者自身が出資する協同組合を立ち上げることにしました。スタッフも役員も出資者も総出で懸命に働き、1年以上かかって2015年9月27日にようやくダマヤン清掃協同組合を発足させました。それまでに清掃業を好条件で斡旋した経験があったことから、オフィス清掃業務に的を絞ったのです。

組合では1時間の最低賃金を15ドルに定め、労働者に人並みの生活を保障しています。また、利益ではなく、彼ら自身やコミュニティのニーズが最優先されるため、時間のやりくりにせよ、仕事のやり方にせよ、それぞれの事情に合わせて柔軟に選択することができます。今後は、すべてのメンバーが最低でも週に20~40時間働き、長期的にはコミュニティの人々にも雇用を提供することを目指しているといいます。

※この記事は2015年12月にYes! Magazineに掲載されたAbigail Savitch-Lew氏の記事の要約です。

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