すべてのステークホルダーを意識したコンシャス・キャピタリズム
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(Conscious Capitalismのサイトより)
コンシャス・キャピタリズム(意識の高い資本主義)という考え方があります。経済が健全に機能するための競争や自由貿易、法の支配といった従来の資本主義の要素を土台に、信頼や協調、価値創造といった要素を含む考え方です。
コンシャス・キャピタリズムには中心となる4つの柱があり、それがコンシャス・キャピタリズムを実践する企業の指針となっています。1つ目は「より高い目的」です。どの企業も利益を得ることだけにとどまらず、より高い目的を意識することでステークホルダーに力を与え、積極的にかかわり合うことになります。
2つ目は「ステークホルダー志向」です。生きることが本質的に相互依存であることや事業を行う上で人間的基盤が大切なことを認識すれば、企業は、顧客や従業員、サプライヤー、投資家、地域社会といったさまざまなステークホルダーのために価値を創り出す必要があります。
3つ目は「意識の高いリーダー」です。意識の高いリーダーとは、より高い目的を抱き、あらゆるステークホルダーの利益を調和させるような価値を創り出す人です。
4つ目は「意識の高い企業風土」です。これは、企業の根底にある価値観や信念、行動様式であり、こういった風土はステークホルダーを互いに結び付け、さらに企業を形づくる目的や人、プロセスといったものにも結び付けます。
米国を拠点としたNPO(Conscious Capitalism, Inc.)は、さまざまなイベントや本の出版、ソーシャルメディアを通してコンシャス・キャピタリズムの理論を深め、こうした考え方の実践に力を尽くしています。