米、ロックフェラー家基金が化石燃料への投資中止を発表
Image by St. Gil, Marc.
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(ロックフェラー・ファミリー・ファンドより)
米有力財閥ロックフェラー家が管理する基金ロックフェラー・ファミリー・ファンドは2016年3月23日、化石燃料関連の投資をできる限り早期に中止すると発表しました。ファンドは、国際社会が化石燃料の使用削減に取り組む中で、石油企業などへの投資を続けることは財政的にも倫理的にも意味がないと述べています。
現在ファンドが所有している化石燃料関連資産の規模などは発表されていませんが、ファンドは石炭、オイルサンドを含むすべての化石燃料関連の資産保有を解消し、米石油大手のエクソンモービル社の株式も例外なく処分すると発表しています。
エクソンについてファンドは、1980年代から一連の地球温暖化議論に関して世間を混乱させてきたことや、自社のインフラでは気候変動対策に多額の資金を投じながらも、石油の新たな開発機会を追求してきたことなどを道徳的に非難されるべきことだとして指摘しています。
ファンドは、ロックフェラー家はエクソンをはじめ石油業界への投資により富を築いてきた経緯から、今回の決定は決して簡単なものではなかったものの、今は、善意あるすべての人々が団結して、人類の将来と自然システムの健全性が深くかかわりあっていることを認める新たな道を、全力で作り上げていかなければならない時が来ていると言います。ファンドの財務委員会は近く、適切な代替投資先を探すなど投資中止に伴う作業の第2段階に入るとしています。
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http://www.rffund.org/divestment