アジアの都市向け幸福度指数――最初の調査結果発表
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(Civic Exchangeより)
香港の独立系政策シンクタンクのCivic Exchangeは、2016年6月12日に「アジアの都市向け幸福度指標(the Asian Urban-Wellbeing Indicators)」に沿った世論調査の結果を発表しました。この指標は都市生活に対する人々の考え方を測定するために作られたもので、住宅や医療、教育、雇用など、10の政策分野に関して人々がどの程度関心を持ち、満足しているかを測るものです。
都市部に住む人々の数はこの10年間で初めて農村部に住む人々の数を超えました。国連は、2050年には世界の人口の65%が都市部に住んでいると推測しています。こうした状況の中、Civic Exchangeが2012年から3年間にわたって開発したこの指標は、デリーや香港などの5つの提携都市と協力して作られ、2015年8月から2016年1月にかけて、いずれも商港かつ金融の中心地である香港、上海、シンガポールの3つの都市で最初の調査が行われました。
その結果、香港では全体的にほかの2都市に比べて人々の満足度が極めて低いことが分かりました。香港の回答者の70%は住み始めた頃よりも状況が悪くなっていると答え、66%の人々(上海は16%、シンガポールは13%)は子育てに適した場所ではないと答えています。また、42%の人々ができるなら香港を離れたいと思っていることも分かりました。
今回の結果が都市に住む人々の考え方や優先事項を知る手掛かりとなり、都市に関して活発な議論が行われることが期待されています。
- この記事の原文を読む(英語)
http://civic-exchange.org/en/publications/8290307