OECDが各国の教育データを発表-日本の状況は?
Education at a Glance 2016
OECD Indicators
http://bit.ly/2dQF2QP
(経済協力開発機構より)
経済協力開発機構(OECD)は、2016年9月15日に世界の教育事情を考察する『図表でみる教育2016年版:OECDインディケータ』を発行しました。この本では、35のOECD加盟国を含む世界47カ国について、教育システムの構造や資金、教育状況などのデータを見ることができます。
日本は、教育資金に関しては、生徒1人に対する公的支出・民間支出が増加しているものの、そのGDPに占める割合はOECD諸国の平均に届いていないこと、また、就学前教育と大学などの高等教育では、教育コストの負担が個々の家庭に移行されていて、公的支出に比べ民間支出の割合が特に高くなっていることが指摘されています。
日本では、教育課程への参加率はどの教育段階においても高く、特に就学前教育への参加率と、高等教育機関への入学・卒業率が高いとされています。現在、若者の80%が大学や専門学校などの高等教育機関に入学し、45%の若者は学士を取得して大学を卒業しています。
教育環境に関しては、日本の学校では1クラスの生徒数が多く教師の負担が大きいこと、教師の法定労働時間がOECD諸国の平均より多いことが指摘されています。また、労働時間は長いものの、実際に授業を行う時間はほかのOECD諸国に比べて少ないことも指摘されました。
男女格差に関しては、日本では短大を除く高等教育機関の卒業生のうち、女性の割合はOECD諸国でも最低レベルであり、工学、社会科学、経営、法律の分野では特に低いことが指摘されました。