フィリピンで「国民総幸福量」指標の開発が始まる
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(フィリピン議会より)
フィリピンの議会は、2016年7月18日、国家経済開発庁 (NEDA)に、国民の幸福と豊かさを反映させた自国の開発指標を改訂するよう求めました。
フィリピンは1987年の憲法条例で、国の繁栄と独立とともに、政策によって国民を貧困から脱却させることが制定されました。その政策の1つ、「生活の質の改善」には、経済成長を超えて、良い統治、衡平で持続可能な社会経済の発展、環境の持続可能性、文化の保全、災害からの復活力といった重要な要素が含まれています。
しかし、フィリピンには「国民の幸福や豊かさ」を反映させた指標がありません。現政策の影響を顧み、修正に向けた手段を取り入れるためには、「幸福や豊かさ」を測るための総合的なアプローチが必要になります。
現在、世界では、豊かさという非経済的な側面に同等な重要性を与えることで進捗を測るブータン王国の「国民総幸福量」という概念を取り入れている国が何カ国かあります。そこでフィリピンでも気候変動の脅威や高まる災害危機の中、国家の包括的な発展を求めるために、この概念の採用を決定しました。
filstar.comによると、2016年11月、NEDAの事務局次長であるローズマリー・エディロンが、「この幸福度測定に向けた質問や基準の開発に向け、同調査の基礎研究が2017年度に実施される」と述べています。