持続可能な競争力:ヨーロッパ諸国が独占
(SolAbilityより)
SolAbilityは、2017年11月、世界135カ国の持続可能な競争力を格付けした「世界持続可能な競争力指標2017(the Global Sustainable Competitiveness Index 2017)」(以下,GSCI)を発表しました。
GSCIは、持続的な成長や豊かさの創造に必要な5つの柱(自然資本、社会的資本、ガバナンス効率、知的資本、資源管理)を組み込んだモデルに基づき、国の真の豊かさと現在の豊かさのレベルを維持できる可能性を評価しています。
総合ランキングでは、上位20カ国のうち、欧州以外の国は13位のニュージーランド、16位の韓国、20位の日本の3カ国だけで、他はすべて欧州諸国が独占しています。上位5カ国はスカンジナビア諸国で、1位のスウェーデンに他の4カ国が続いています。ドイツは14位、イギリスは22位、世界最大の経済大国アメリカは29位でした。
韓国や日本、中国などのアジア諸国は知的資本のランキングで上位についていますが、こうした国々での、自然資本の制約、現状の資源強度の高さや資源効率の低さを加味すると、将来にわたる持続可能な成長は妨げられる可能性があります。
GDPや信用格付けといった一般的に使用される指標や測定は、持続可能性の基本となる要素を考慮に入れておらず、症状を説明するだけで、原因には触れていません。GSCIは、信用格付けの代替として、その結果を、投資家のリスク軽減や研究、政策の意思決定に役立てることを目的としています。