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世界
2018.02.16

グリーン経済バロメーター:世界の包括的状況と現地の実態とのずれに警鐘

(グリーン経済連合より)

グリーン経済連合(GEC)は2018年1月1日に、2017年版グリーン経済バロメーターを発表しました。これは、公平かつ持続可能な未来に向けた、現在の世界の動きを分析した報告書です。

報告書によると、2017年はグリーン経済に明るい兆しが見えた1年だったといいます。電気自動車の売上は飛躍的に伸び、リチウムイオン電池の値段が大幅に下がるなどグリーンソリューションが日常生活のさまざまな場面で見られるようになっています。また、フランスのマクロン大統領が環境連帯移行省を設立し、ニュージーランドでは野心的な環境計画を掲げた若い女性首相が誕生するなど世界の指導者たちにも転機が訪れています。さらにペルーがグリーン成長のためのガイドラインを承認し、イギリスがクリーン成長戦略を発表するなど国家レベルでは多くの行動計画が作られています。

その一方で、大規模な環境プロジェクトは都心や交通部門に集中し、地域経済や小規模農家が取り残されているのが現状です。また、多くの国々でGDPが成長しているにもかかわらず、雇用環境は特に若い世代でますます悪化しつつあり、産業ロボットの出現が、世界中で何百万人もの貧しい未熟練労働者たちを失業の危機にさらしています。

報告書は、包括的な状況と現地の実態とのずれに警鐘を鳴らし、グリーン経済への移行は加速しているが、もしそれが人々の生活に結びつかなければ、地政学的情勢における裂け目はさらに深く大きくなるだろうとしています。

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