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2018.05.01

地域のゴミを、地域の農業に活用する――デトロイト・ダート社の取り組み

地域のゴミを、地域の農業に活用する――デトロイト・ダート社の取り組み

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(Detroit Dirtより)

将来的な食糧危機の不安があるにもかかわらず、食品廃棄は現代社会の大きな問題になっています。米国環境保護庁(EPA)のデータによると、米国で2014年1年間に廃棄された食料は3800万トンを上回るとされています。こうした現状に立ち向かおうと、パション・マレイ氏は2010年に、米国デトロイト州で企業が廃棄する生ゴミを集荷し、堆肥に変える企業「デトロイト・ダート」を立ち上げました。

デトロイト・ダートは、コミュニティ全体に「ゼロ・ウェイスト(ゴミをなくす)」の考え方を生み出し、低炭素経済を目指すことをミッションに掲げ、より持続可能なコミュニティに向けて、人々の意識を高め、行動を促すためにゴミをリサイクルしています。

マレイ氏がゴミ問題に関心を持ったきっかけは、子供時代にさかのぼります。ゴミ処理の仕事に携わる父親に、たびたびゴミ処理場に連れて行かれた彼女は、子供ながらにゴミを地面に埋めることに疑問を抱いていたのです。

デトロイト・ダートは、ゼネラルモーターズやブルークロス・ブルーシールド協会といった企業と提携し、こうした企業から出た生ゴミを回収しています。また、デトロイト動物園の動物の排せつ物や、地元の醸造所の搾りかすも回収し、高品質な堆肥に変えて地元の都市農家に販売しています。このように地域と密接に関わりながら、地域の人々の環境に対する意識や知識を高め、長期雇用の機会を生み出しているのです。

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