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世界
2018.05.06

科学者からの警告:生物多様性や自然がもたらす恵みが危機的に減少中

(生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットホームより)

国連の科学者組織「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットホーム(IPBES)」は、2018年3月23日、世界4地域(米国、アジア太平洋地域、アフリカ、欧州と中央アジア)の生物多様性とその自然のもたらす恵みの現状をとりまとめた初の評価報告書を発表しました。

アジア・太平洋地域では、生物多様性と生態系サービスが年平均7.6%という急速な経済成長(1990年から2010年)に寄与し、45億以上の人々に恵みをもたらしてきました。一方でこの成長が極端な気象事象や海面レベルの上昇、特定外来生物、廃棄物や汚染の増加など様々に影響し、生物多様性と生態系サービスはかつてない脅威にさらされています。

報告書に挙げられている主な脅威のいくつかは以下のようなものです。

  • 環境負荷の養殖や乱獲、収奪的な漁業など、現状のような漁業を続ければ、2048年までに当領域で漁獲可能な魚がいなくなる。
  • 東南アジアでは特定外来生物による経済的損失が年間335億ドルと見込まれる。
  • プラスチックごみを運ぶ量が多い川の世界上位10本のうち8本はアジアにあり、海洋での世界のプラスチックごみの95%を占める。

など

こうした現状に対し専門家たちは、「科学技術をさらに適用する」「意思決定権を地域社会に付与する」「生物多様性保護に対する融資を民間部門と協力する」など生態系に基づいたアプローチの価値を指摘しています。とりわけ、当地域ではゴミ処理業の不足が確認されています。

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