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2019.01.05

変化する労働環境における万人にとって良い仕事とは?―― OECDが新しい雇用戦略を発表

(経済開発協力機構より)

経済協力開発機構(OECD)は、2018年12月4日に新しい雇用戦略を示した報告書"Good Jobs for All in a Changing World of Work"を発表しました。多くの国々で、デジタル革命やグローバル化、人口構造の変化と結びついた構造の変革に伴い、生産性と賃金上昇の鈍化が広がり、大きな収入格差が生じています。この報告書は、こうした深く急速な変化に起因する労働環境上の新たな課題に、各国が立ち向かう手助けをすることを目的としています。そして、雇用の量ではなく雇用の質と包摂性を政策の優先事項とし、変化する労働環境において、レジリエンス(回復力)と適応性が重要であると強調しています。

政策原則に関しては、1.良質な雇用が盛んになる環境を促進する 2.労働市場における排除を防止し、労働市場のリスクから個人を保護する 3.急速に変化する労働市場における将来的な機会と課題に備える、という点を重視すべきだとしています。

各国の状況を表した指標を見ると、日本は失業率が加盟国中2番目に低く、就業率は上位3分の1のグループに属しています。その一方で、非自発的パート(フルタイムの仕事を見つけられなかったためにパートタイムで働く人)が増加しているため、不完全雇用率はOECD平均近くに位置しています。また、終身雇用の伝統により労働市場の不安定性は加盟国の中で最も低いものの、正規雇用と非正規雇用の間や、男女の間で大きな賃金格差があるため、包摂性における評価が低くなっています。

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