増加する企業の社会的投資−−社会的インパクト測定のトレンドも明らかに
Giving in Numbers 2018 Edition
https://cecp.co/home/resources/giving-in-numbers/
(CECPより)
米国に本拠地をおき、ビジネスを通したよりよい社会の創造を目指すCECP(The CEO Force For Good)は、2018年11月、非営利の調査機関コンファレンスボードとともに、『Giving in Numbers 2018 Edition(仮訳:2018年版 数字で見る社会貢献)』を発表しました。2018年版の報告書では、世界の約250の社会的投資と従業員の社会的貢献を分析しています。
報告書によると、2015年から2017年の3年間に、比較可能な207社のうち56%で社会的投資額が増加しています。各社の社会的投資額も、この207社の中央値は2015年の2,160万ドルから2017年の2,470万ドルへと、約15%増加しています。これらのお金は、教育プログラムや医療プログラム、そしてコミュニティと経済の発展のために多く使われています。
従業員の参加については、対象企業の93%に従業員のためのボランティアプログラムがあり、有給のボランティア休暇制度を設けている企業も65%ありました。
また、こうした投資の社会的インパクトを測定する企業も増加しています。2017年には252社中89%の企業が、少なくとも1つの助成事業に関して、アウトプット(産出)やアウトカム(成果)を測定していました。ただし、すべての助成事業についてアウトプットやアウトカムを評価している企業は20%ほどに過ぎませんでした。
※アウトプットとアウトカムは「変化の理論(セオリーオブチェンジ)」で使われる用語です。変化の理論では、事業などがその目的を達成するまでのプロセスを「投入(インプット)→活動(アクティビティ) → 産出(アウトプット)→成果(アウトカム)」という流れでよく表現します。
(新津 尚子)
- この記事の原文はこちら(英語)
https://cecp.co/home/resources/giving-in-numbers/