「世界と比較した日本の教育状況は? ――OECDが『図表で見る教育2019年版』を発行」
Education at a Glance 2019
OECD Indicators
http://www.oecd.org/education/education-at-a-glance/
(経済協力開発機より)
経済協力開発機構(OECD)は、2019年9月10日に世界の教育事情を考察する『図表で見る教育:OECDインディケータ』の2019年版を発行しました。この報告書には、OECD加盟国36カ国とパートナー諸国の教育システムに関するさまざまなデータと考察が掲載されています。
日本は2018年の時点で、25歳から64歳の人口の半数以上が、大学や短期大学、専門学校などでの高等教育を修了しています。この割合はOECD平均である39%を13ポイント上回っており、日本では高等教育が十分に普及していることが分かります。しかしながら、高等教育を受ける学生のうち、成人や外国人が占める割合はOECD平均を下回っており、学生の多様性が低いとされています。
また2016年に、日本政府が小学校から高等教育までの教育機関に対して行った支出の額は、政府の支出総額の7.8%に当たり、OECD平均を3ポイント下回っています。日本では2010年から2016年の間に、政府の支出総額は増えているにもかかわらず、教育に対する公的支出額は減少しています。
さらに日本では、2017年時点で高等教育機関における女性教員の割合が28%となっており、2010年の19%よりは増加したものの、依然としてOECD諸国で最も低い水準となっています。報告書には、日本では教育分野をはじめとして、ジェンダー不平等が根強く残っていると書かれています。
- この報告書の本文はこちら
http://www.oecd.org/education/education-at-a-glance/EAG2019_CN_JPN.pdf - (参考)2018年の「図表でみる教育:OECDインディケータ」についてはこちら
https://www.ishes.org/happy_news/2018/hpy_id002546.html