世界・日本の幸せニュース

ホーム > 世界・日本の幸せニュース > ブロックチェーン技術を利用したチョコレート販売で、世界から貧困と不平等をなくす

世界
2019.11.20

ブロックチェーン技術を利用したチョコレート販売で、世界から貧困と不平等をなくす

ブロックチェーン技術を利用したチョコレート販売で、世界から貧困と不平等をなくす

Photo by Charisse Kenion on Unsplash
https://unsplash.com/@charissek

私たちに幸せをもたらしてくれる甘いチョコレート。しかし、その原料となるカカオの生産農家は、不平等な取引によって苦い思いをしている現状があります。そうした農家を支援し、フェアトレードを推進する試みとして、オランダのNGO「フェアチェーン財団」と国連開発計画(UNDP)が協力し、2019年10月にチョコレート菓子「The Other Bar」の販売を開始しました。

この試みの主な特徴は、ブロックチェーン(仮想通貨などで利用されている分散型ネットワーク)の技術を通じて、手軽にカカオ農家に寄付できること。消費者がチョコレート(1個2.99ユーロ)を買ってパッケージにあるQRコードをスキャンすると、ブロックチェーン上でトークン(仮想通貨)が発行され、エクアドルの農家にカカオの苗木が寄付されます(寄付する以外に、次回購入時に割引してもらうことも選択可能)。チョコレート4個分のトークンで、農家は1本の苗木を植えることができ、収穫したカカオから約22ユーロの収益が得られます。また、GPS機能によって、消費者はどこにその苗木が植えられたかを知ることができます。

ブロックチェーンやGPSなどの最新技術を通じて、エシカルな製品を求める消費者が手軽に行動し、生産者の自立にどれだけ貢献したかを把握する。今回の試みが、貧困と不平等の解消に向けた消費行動を促す、新たなビジネスモデルになるよう期待されています。

(佐々 とも)

新着ニュース一覧

Page Top