（「ローラン・ムレ」ブランドのサイトより）

ファッションデザイナーのローラン・ムレ氏は、ハンガーメーカーのArch & Hook社との協働で、世界で初めて100％再生可能な完全循環型ハンガー：The Arch & Hook BLUEを開発しました。

従来のプラスチックハンガーの多くは再生不可能なスチレン樹脂でできていますが、同ハンガーの原材料は、80％が海から回収され、再生されたプラスチックです。残りの20％も再生可能なプラスチックからできているため、完全に再生可能で繰り返し使えます。

衣服の流通過程では、洋服が店頭でブランド名入りのハンガーにかけ替えられる前に、通常「工場から小売店まで」もハンガーにかけて運ばれています。こうしたハンガーの大半は一度しか使われず、85％はごみ埋め立て地に送られ、分解されるまでに1000年以上かかります。毎年1500億着もの洋服が製造されると見込まれていますが、仮にこうした洋服の３分の２で「工場から小売店まで」ハンガーが使われるとすれば、この段階だけでも年間およそ1000億本ものハンガーが使われることになるのです。

ムレ氏はかねがねこうした状態を「ハンガーはファッション業界のプラスチックストロー」として懸念していました。氏は、英国ファッション協議会の協力を得て、使い捨てハンガーから循環型ハンガーへと替える#SwitchToBlueハンガーキャンペーンについて、支援を取り付け、認識を高めるよう英国ファッション業界に手紙を送りました。各社がこの旅に加わり、地球のために少しでも良い変化を作り出すことを願っていると語っています。