2020.12.20
報告書『コロナ禍の幸せ』:孤独感を防ぐ方法は?
Wellbeing in the age of COVID-19
https://6e3636b7-ad2f-4292-b910-faa23b9c20aa.filesusr.com/ugd/928487_235023a664f144bba3776c053eb48855.pdf
デンマークのシンクタンク「ハピネス研究所」は、2020年11月に『コロナ禍の幸せ(Wellbeing in the age of COVID-19)』を発表しました。この報告書は、パンデミックの初期段階の幸福と社会行動の変化を調べるために行われた調査結果に基づくもので、調査は97カ国の3,211人を対象に、2020年4月からの3ヶ月間に最大6回行われました(総サンプル数は12,000)。
主な調査結果は以下のとおりです。- コロナウイルスの感染拡大は、感情的な幸福(Wellbeing)と強い関わりがありました。特に不安感への影響が大きく、100万人あたり新規感染者が100人増えると、7200人が不安を感じることになります。
- 最も幸福に大きな影響をもたらす要素は「孤独」であることがわかっています。深刻な孤独を感じるリスクが最も大きかったのは、若い世代と仕事やパートナーがいない人でした。
- 同居は必ずしも、孤独感を防ぐとは限りませんでした。独身者の場合、3人以上と同居している人は、一人暮らしの人よりも、孤独を感じていることがわかりました。ただし、最も孤独を感じていないのは、パートナーと一緒に暮らしている人でした。
- 瞑想、友達や家族との会話、そして屋外で過ごすことは、孤独感の軽減に役立ちます。
こうした結果を踏まえ、同報告書では以下の6つのアクションプランを提案しています。「もっと屋外で過ごそう」「芸術や工作、DIYのプロジェクトを行おう」「瞑想しよう」「友達や家族に手を差し伸べよう」「身近な人と連絡を取り合おう」「健康に過ごすことを忘れずに」
(新津 尚子)