2020.12.25
コロナ禍、子供の情報教育格差を解消する――米国テネシー州ハミルトン郡の公立学区の取り組み
HCS EdConnect website
https://www.hcde.org/
新型コロナウイルスの感染者が増え続けている米国では、学校を閉鎖し、オンライン授業を行っている地域が多数あります。しかし、普段ならインターネットを利用できる図書館などの公共施設も多くが閉鎖されているため、低所得家庭の子供が、授業を受けるのに不可欠な情報通信技術を、経済的な理由で利用できない「情報教育格差」の問題が生じています。
テネシー州南東部にあるハミルトン郡の各公立学校でも、その問題が浮き彫りになりました。そこでハミルトン郡の学区では、情報教育格差を解消するため、地元チャタヌーガ市が所有する電力通信会社「Electric Power Board of Chattanooga(EPB)」と協力し、低所得家庭の生徒に無料でインターネットを利用できるサービス「HCS EdConnect」(HCSはHamilton County Schoolsの略)の提供を開始しました。このサービスの対象となる生徒は、およそ2万8500人にのぼります。
子供の情報格差が教育格差をもたらすことは、日本でもコロナ以前から問題視されていました。コロナ禍をきっかけに、この問題の抜本的な解決策をもう一度考えるときかもしれません。
(佐々 とも)
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