世界・日本の幸せニュース

ホーム > 世界・日本の幸せニュース > 中南米・カリブ地域:CO2排出実質ゼロの経済で2030年までに1,500万の新規雇用創出

世界
2021.01.16

中南米・カリブ地域:CO2排出実質ゼロの経済で2030年までに1,500万の新規雇用創出

中南米・カリブ地域:CO2排出実質ゼロの経済で2030年までに1,500万の新規雇用創出

Jobs in a net-zero emissions future in Latin America and the Caribbean
https://www.ilo.org/wcmsp5/groups/public/---americas/---ro-lima/documents/publication/wcms_752069.pdf

国際労働機関(ILO)は2020年7月29日、中南米・カリブ地域がCO2排出実質ゼロの経済へ移行すると、2030年までに1,500の新規雇用が創出されるとする報告書を、米州開発銀行(IDB)と共同で発表しました。

『中南米・カリブ地域におけるCO2排出実質ゼロ未来の雇用(Jobs in a net-zero emissions future in Latin America and the Caribbean)』と題された報告書によると、排出実質ゼロの経済への移行で、化石燃料による発電、化石燃料の採掘・採鉱、動物性食料生産の分野で750万の雇用が失われます。一方、その数を優に上回る2,250万の雇用の機会が、農業、植物性食料生産、再生可能電力、林業、建設、製造の分野で生まれることもわかりました。

同報告書ではまた、この種の報告書としては初めて、植物性食料を増やしつつ肉や乳製品の消費を減らすという、より健康的で持続可能な食生活への移行が、雇用創出や地域固有の生物多様性への負荷軽減につながることにも光を当てています。このような移行により、畜産、養鶏、酪農、漁業で430万の雇用が失われるものの、農業食品分野ではフルタイム労働者換算で1,900万の雇用が創出されるとしています。

中南米・カリブ地域は、豊富な資源があり人口圧力が比較的低いため、排出実質ゼロの経済への移行に恵まれた状況にあるが、雇用の創出、不平等の削減、持続可能な開発目標の達成につながる排出実質ゼロの経済実現に向けた長期戦略を策定するには、民間部門・労働組合・政府間の社会的対話も不可欠とも報告書は指摘しています。

(たんげ ようこ)

新着ニュース一覧

Page Top