コロナ禍で広がるフードシェアリング
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(シェアラブルより)
コロナ禍で雇用の喪失や学校の閉鎖などの煽りを受け、日々の食事に困る人が急増する中、世界各地でフードシェアリングの画期的な取り組みが現れています。その中から3つの取り組みを紹介します。
アプリで気軽にフードシェアリング――オリオ(Olio)、ロンドン/英国
フードシェアリングのアプリ「オリオ」は、余った食べ物を分け与えたい人とそれを必要とする近隣の人とをつなげて食料廃棄をなくす目的で、2015年に運用が開始されました。このアプリは無料・匿名で気軽に利用できます。パンデミックが起こると、仕事を失うなどして食事に困る人が増加する一方、外出制限などで時間にゆとりができて食料廃棄を意識する人が多くなったため、アプリの利用が最も増えたといいます。
ホームレスに健康的な食料を届けたい――エッセンシャル・ファム(Essential-FAM)、オークランド/米国
エッセンシャル・ファムはカリフォルニア州オークランドにあるホームレスのテント村に健康的な食料などを届けています。もともとは学校給食の余剰食料を利用していましたが、学校が閉鎖されてからは、地元の農家やコミュニティグループからの寄付で賄っています。レストランの多くが店を閉めたために、行き場を失った多くの食材にも着目。プロのシェフも一役買っています。
始まりはご近所付き合い――グロー・フリー(Grow Free)、ストラサルビン/オーストラリア
グロー・フリーの活動が始まったのは2013年。南オーストラリア州のストラサルビンで、家庭菜園の愛好家が有機野菜を近所に配ったことがきっかけでした。今ではオーストラリア各地に約300の棚が用意されていて、善意で置かれた家庭菜園の農作物を、誰もが無料で持ち帰ることができます。
(佐々 とも)
※この記事は2020年10月にShareableに掲載されたRuby Irene Pratka氏による記事(Sharing to create more food secure cities during COVID-19)の要約です。