SDGs目標達成状況:目標採択以降初の「世界的に後退」 日本は18位
Sustainable Development Report 2021
https://www.sustainabledevelopment.report/
持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)とベルテルスマン財団は2021年6月14日、2015年の持続可能な開発目標(SDGs)採択以降初めて「達成状況が後退」とする、2021年度版「持続可能な開発目標インデックス&ダッシュボード」を公開しました。
今回のレポートでは、新型コロナウイルス感染拡大は至るところで持続可能な開発の妨げになっていると明言しています。SDGs達成状況の世界的後退の主な要因としては、パンデミックを端とする貧困率上昇と失業者数増加を挙げています。
パンデミックでは途上国の資金調達力の限界も浮き彫りになり、途上国は先進国よりコロナ禍からの回復で遅れをとる可能性が高いことも指摘しています。「SDGsの進捗回復には、世界的な税制改革や国際開発金融機関による融資拡大を通して途上国の財政的余地を大幅に増やす必要がある」と、SDSNプレジデントのジェフリー・サックス氏は訴えています。
国連加盟全193カ国のSDGs達成状況を分析した指標では、今回も北欧3カ国(フィンランド:スコア100点中85.90点、スウェーデン:85.61点、デンマーク:84.86点)がトップ3でした。日本は18位で、点数は79.85点と若干上がったものの、3年連続で順位を下げました(2019年:15位、2020年:17位)。
日本の各目標の達成状況では、前年同様、目標4(教育)など3つの目標で「達成」評価、目標5(ジェンダー平等)や目標13(気候変動)など5つの目標で「まだ深刻な課題あり」との低評価でした。
(たんげ ようこ)
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