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2021.09.22

草の根活動によるエネルギーの地産地消:ピープル・パワー・ソーラー組合の取り組み

草の根活動によるエネルギーの地産地消:ピープル・パワー・ソーラー組合の取り組み

Image by Justin Lim on Unsplash.
https://unsplash.com/photos/Fpcy-AdFhUg

「エネルギーの地産地消」と聞くと、企業主導の大プロジェクトを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、米国カリフォルニア州のピープル・パワー・ソーラー組合(以下、ピープル・パワー)は、草の根活動によるエネルギーの地産地消を目指しています。

ピープル・パワーの特徴は、「プロジェクト・グループ」という独立した小集団ごとに活動を行っていることです。グループの指揮をとるのは、個人のことも組織のこともあります。それぞれのグループには投資を行うメンバーや、ソーラーパネルを設置する建物を持つメンバーなどがいます。その一人ひとりが「オーナー」です。銀河系に例えるなら、ピープル・パワーが銀河系、各プロジェクト・グループは太陽系、各オーナーは地球や金星などの惑星、といった具合です。

あるモデルの仕組みは次のようなものです。100〜1000ドルをメンバーたちが投資し、ソーラーパネルが建物に設置されます。建物のオーナーは、相場以下の価格を電気代としてピープル・パワーに支払います。そして、投資をしたメンバーは、そこから一定の額を受け取ります。この仕組みなら、低収入のコミュニティでもエネルギーの地産地消が可能です。

この試みが始まったのは2019年です。2020年のプロジェクト発表では、上記のモデルのほか、山火事による停電を想定しモバイルバッテリーを用いるものや、若者主導のもの、大学生を巻き込んだものなど7つのプロジェクトが発表されました。

(新津 尚子)

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