アップサイクル認証で経済的、環境的に持続可能な食料システムに
Upcycled Food Association website.
https://www.upcycledfood.org/steps-to-certification
2020年6月、米国のアップサイクル食品協会(UFA)は、食品廃棄を防ぐ目的で、世界で初めて第三者組織による認可を受け、アップサイクルされた原材料や製品を示す「アップサイクル認証」を発表しました。
アップサイクル食品の定義は、UFAの下、ハーバード大学ロースクールや世界自然保護基金などの専門家チームによって、「本来であれば人間の消費にまわらない原材料を使い、監査可能なサプライチェーンを有して調達・生産された、環境に良い影響を与えるもの」とされています。
アップサイクル食品に使われる食品廃棄物は栽培されても市場に出回らなかった食材や生産過程での副産物などです。現在、人間が引き起こす温室効果ガス排出量の8%が食品廃棄物から生じており、その削減は気候変動の重要な解決策になります。
UFAでは、小売業者や消費者がアップサイクルされている製品が何であるかがすぐにわかるように、ロゴ入り認証マークを作成しました。購入のたびに、だれでも簡単に食品廃棄を防ぎ、環境に好影響を与えることができるのです。
例えば、アップサイクル食品企業「リニューアル・ミル」では、食品の製造過程で出る副産物をスーパーフードの原料や高級食品にアップサイクルしています。また、アップサイクルされた原材料では、ペットフードや化粧品に生まれ変わるものもあります。
UFAの願いは全米の食料品店でアップサイクル製品が販売され、経済的、環境的に持続可能な食料システムを構築することです。
(有光圭子)
- この記事の原文はこちら(英語)
https://www.upcycledfood.org/certification