米国:スロー・フラワー運動 花も地産地消を!
Photo by Léonard Cotte on Unsplash
https://unsplash.com/photos/auXdimpx7K8
切り花の約8割を輸入している米国で、花も地産地消しようという動きがあります。日持ちせず、贅沢品でもある花を、燃料や包装資材など多くのコストや資源を投じて輸入するのは持続可能性という観点からは望ましくありません。「意識して国産や地元産の花を選び、花き農業を復活させよう」というのがこの「スロー・フラワー運動」です。
この動きを後押ししているのが「Slow Flowers.com」というウェブサイト。同サイトでは、「国内や地元で生産された旬の花を提供する」という価値観と倫理観を共有する花屋、フラワーデザイナー、花き生産者などを無料検索できます。
立ち上げたのは、2013年の著書でスロー・フラワー運動を提唱したシアトル在住の著述家、デボラ・プリンジン氏です。産地無表示の輸入品が圧倒的に多い中、消費者が運動に賛同しても国産や地元産の花を見つけるのは困難でした。そこで、扱う花の産地を保証する業者を探したい人のために、ワンストップ情報源サイトの創設を決意。クラウドファンディングで資金を募り、2014年5月に開設しました。
ユーザー数は年間約2万9,000人(2018年)、情報提供する花き関係業者会員の数は、当初の250から現在800以上まで増加しています。地域は、全米35州以外に、隣国カナダや国境近くの消費者用に同国の6州も検索できます。カテゴリーも「フラワー教室」「種苗生産者」「ブライダル/イベント」「卸売業者」など多岐にわたっています。
(たんげ ようこ)
- この記事について詳しい情報はこちら(英語)
https://slowflowers.com/