2022年版世界幸福度報告書:困難な時期でも明るい光を示す
World Happiness Report 2022
https://worldhappiness.report/ed/2022/
2022年3月18日、10回目となる「世界幸福度報告書」が、国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」の支援で刊行されました。
この10年で、世界では幸福に対する社会的な関心が高まり、多くの政府が幸福を政策の最も重要な目的とみなすようになっています。OECDの働きかけで、今ではほぼすべての加盟国が毎年国民の幸福を測定しています。
こうした中、世界幸福度報告書によると、「人生に全般的にどの程度満足しているか」という質問への回答で測る幸福度ランキングは、フィンランドが5年連続の1位。2位デンマーク、3位アイスランドと北欧5カ国のすべてが上位8位に入り、パンデミックの2年間も多少の変動はあったものの、順位は安定しています。前回56位だった日本は54位でした。
報告書では、コロナ禍の辛い時期にあっても、フィンランドが1位を維持し続けている理由として、「フィンランドは困難な状況下での社会的支援が常に高い評価を得ている。そうした環境がコロナ禍においても重要な役割を果たしたのだろう」としています。
また、同書は「困難な時期の中の明るい光」も示しています。パンデミックは痛みや苦しみだけでなく、同時に社会的な支援や寄付の増加ももたらしました。困難と戦う中では、誰もが幸福を追い求めていること、そして大きな必要に迫られたときには助け合う力を人々は持っていることを思い出すことが大切だとしています。
(有光圭子)
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https://worldhappiness.report/ed/2022/