英国:給料据え置きで週4日労働のパイロット事業、始まる
Photo by Campaign Creators on Unsplash.
https://unsplash.com/photos/e6n7uoEnYbA
英国では2022年の6月から12月まで、「給料据え置きで週4日労働」のパイロット事業が実施されています。参加するのは、30部門を超える全英70の企業や団体、それらの組織で働く3,300人以上の従業員です。
「労働時間は80%に短縮しても減給なし、代わりに生産性は100%以上維持を約束する」という働き方をする週4日労働制度の試験運用としては世界でも史上最大規模です。
「パンデミックから脱しようとしている今、『生活の質が競争の新たな前線となっており、労働時間の短縮と生産性重視の働き方が競争力を高める手段である』と認識する企業が今まで以上に増えています」と、同事業を主催するNPO「4デイ・ウィーク・グローバル」最高執行責任者(CEO)のジョー・オコナー氏は話しています。
同様のパイロット事業は他に、米国、オーストラリア、イスラエルなど6カ国で実施中ですが、事業の円滑実施や成功に必要な専門知識、ツール、リソースへのアクセスといった点では、英国のものは類を見ないほど充実しています。例えば、週4日労働制度導入済み組織などによるワークショップ、主催者や主催者認定企業によるメンター制度、参加者同士が支え合う場となるネットワーキングが準備されています。
また、英国のケンブリッジ大学などの研究者も協力し、週4日労働が各参加組織の事業面での生産性や従業員の幸福度に与える影響のみならず、環境やジェンダーの平等に及ぼす影響も測定する予定です。
(たんげ ようこ)