2023.07.25
2023年版世界ジェンダーギャップ指数:ジェンダー平等、コロナ禍前の水準まで回復も是正まで131年
Global Gender Gap Report 2023
https://www3.weforum.org/docs/WEF_GGGR_2023.pdf
世界経済フォーラムは2023年6月21日、146カ国を対象に、経済・教育・政治・健康の4分野で男女格差を評価した、2023年版世界ジェンダーギャップ報告書を発表しました。
主な結果は以下の通り。
- 世界の平均総合指数(100%を完全な男女平等とした際の達成度)は、68.4%と0.3%ポイント上昇。
- この上昇の一因は、教育でみられた格差是正の改善で、146カ国中117カ国(約8割)で指数が95%以上だった。
- ジェンダー平等はコロナ禍前の水準まで回復したものの、進捗ペースは鈍化し、このままだと世界で男女格差が完全に是正されるのは前年同様2154年で、131年後となる。
- 世界ランキングでは、今回も北欧勢がトップ3を独占。総合指数が唯一90%以上で14年連続首位のアイスランド(91.2%)、ノルウェー(87.9%)、フィンランド(86.3%)に続き、4位はニュージーランド(85.6%)だった。
日本は125位(64.7%)で、前年の116位から9位下がりました。東アジア・太平洋地域内(平均68.8%)では前年同様、19カ国中最下位でした。特に指数が5.7%で順位も138位だった政治は「世界で最も低い水準」と指摘されています。
前年1位(100%)だった教育は47位(99.7%)と後退しましたが、これは、前年は含まれていなかった日本の高等教育進学の指数(105位、97.6%)が含まれたためで、2021年の92位(98.3%)からは改善しています。
経済は123位(56.1%)、健康は59位(97.3%)と、いずれも前年と指数は同水準ながらも順位を上げました。
(たんげ ようこ)
- 2023年版世界ジェンダーギャップ指数について詳しくはこちら(英語)
https://www3.weforum.org/docs/WEF_GGGR_2023.pdf