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プラスチック・オーバーシュート・デーって何?
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『プラスチック・オーバーシュート・デー2023』
https://plasticovershoot.earth/report-2023/
スイスのNGO「EA(Earth Action)」は2023年5月、報告書『プラスチック・オーバーシュート・デー2023』を発表しました。
プラスチックは今、世界の至る所に存在しています。プラスチック生産量は今後1年間で2倍になり、プラスチック汚染の量は3倍になると見積もられています。
プラスチック・オーバーシュート・デーは、プラスチック廃棄物の発生量がその管理能力を上回り、結果として環境汚染を引き起こす日を指し、世界全体と国ごとに示されています。2023年、世界のプラスチック・オーバーシュート・デーは7月28日でした。
国ごとの分析では、プラスチック廃棄物の輸出入も考慮に入れられています。日本は、プラスチックの消費量は少~中量で廃棄物の一部を外国へ輸出していますが、残りは国内で処理し、平均または適切な廃棄物管理が行われているとされ、オーバーシュート・デーは11月22日に迎えると予測されています。
また報告書では、プラスチックの消費量や廃棄物が国境を通過する量によって各国を10の型に分類しています。例えば、セルフ・サステイナー(自国で持続可能な管理を行う国)、ストラッガー(課題を抱える国)などです。廃棄物の一部を輸出する日本はセレクティブ・エクスポーター(選択的輸出国)に分類されています。
EAは、この調査や分類の意図は、管理への批判ではなく、この課題に関する知識や認識のレベルを向上させ、世界のシステムにおいて、よりよいプラスチック管理への道を開くことだとしています。
(有光圭子)
- この記事の原文はこちら(英文)
https://plasticovershoot.earth/report-2023/