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世界
2024.07.09

全世界で毎日10億食分が廃棄処分に 解決の鍵は官民パートナーシップ

国連環境計画(UNEP)は2024年3月24日、2022年に7億8,300万人が飢餓状態、人類の3分の1が食料不安に直面していた一方で、全世界で毎日10億食分の食品が廃棄されていたとする『食品廃棄指標報告2024』を発表しました。

2022年に世界中で発生した食品廃棄量は10億5,000万トン。これは1人当たり132キログラムで、消費者用の全食品の約5分の1が無駄に捨てられた量に相当します。このうち60%は家庭から排出され、28%は外食産業、残りの12%は小売業からでした。

持続可能な開発目標(SDGs)12.3では「2030年までに食品廃棄を半減させる」が掲げられています。達成への進捗状況の追跡には食品廃棄量の把握が重要ですが、追跡に適した推計値があるのはG20の中でもオーストラリア、日本、英国、米国と欧州連合(EU)のみでした。

日本については、一貫したアプローチを用い、国レベルで家庭や食品関連事業者から排出される食品廃棄量を把握しており、食品廃棄の経年変化について豊富な知見を得た好事例として紹介されています。また、食品廃棄量が2008年比31%減の日本や18%減の英国からわかるように、行政の政策や官民協働で大幅削減は可能、とも指摘されています。

同報告書は、国レベルで食品廃棄量を計測するためのガイドラインを示しているほか、解決策の1つとして、行政、産業界、市民らが協働する官民パートナーシップ(PPP)を挙げています。英国などの好事例も紹介され、PPPづくりのステップも詳細に解説されています。

(たんげ ようこ)

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