地球に負担をかけなくても良い暮らしはできる :ハッピー・プラネット・インデックス
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ベルリンにある、社会と持続可能性が交わる地点を探求する公益シンクタンク、ホット・オア・クール・インスティチュートは、2024年5月2日、ハッピー・プラネット・インデックス(HPI)の最新版を発表しました。
HPIは、限られた環境資源で、各国がいかにうまく人々の幸福を作り出しているかを明らかにするための指標で、幸福(人生満足度)と寿命(健康)をカーボン・フットプリント(環境)で割ることで測定されます。
HPIの上位国は、カーボン・フットプリントの一人当たりの平均を制限しながら標準的な健康と幸福を提供できる国です。今回147カ国のうちHPIスコアのトップ3はバヌアツ(57.9)、スウェーデン(55.9)、エルサルバドル(54.7)で、日本(42.7)は49位でした。
またHPIは、今年初めて一部の国で所得階層別のHPIスコアを調べました。例えば、米国で10%の最富裕な人々のカーボンフットプリントは、一人当たり平均68.7tCO2eと残りの人々の平均の4倍ですが、幸福については、残りの人々より辛うじて良いに過ぎませんでした。
基本的なニーズが満たされた後は、消費レベルが高くなっても幸福レベルはそれほど変わらず、過剰消費は地球を害するだけでなく、人々の助けにならないのです。
GDPとHPIとの間にほとんど関連はなく、どちらの指標も国が成功の決定に使う1つの指標とするべきではありません。報告書は、政府は「人々の健康や幸福と地球」という大切なことを測定し始める必要があるとしています。
(有光圭子)
- この記事の原文はこちら(英語)
https://happyplanetindex.org/press-release-2024/ - 参考:ハッピー・プラネット・インデックス(幸せ研KW解説より)
https://www.ishes.org/keywords/2013/kwd_id000761.html