子どもの教育、日本と世界でどう違う?:OECD報告書『図表でみる教育』発表
https://www.oecd.org/en/publications/education-at-a-glance-2024_c00cad36-en.html
https://www.oecd.org/en/publications/education-at-a-glance-2024_c00cad36-en.html
経済協力開発機構(OECD)は2024年9月10日、加盟38カ国の教育状況をまとめた報告書『図表でみる教育』の2024年版を発表しました。
今年は性別などにおける教育の公平性の問題に焦点が当てられています。男女の格差については、日本では、大学や専門学校などの高等教育の卒業者の割合は女性が69%、男性が62%となり、男女の差はOECD全体の平均(女性54%、男性41%)よりも小さくなっています。専攻分野については、日本、OECD平均とも男女の違いが大きく、日本では高等教育に入学した女性のうち科学・技術・工学・数学を専攻した割合はほんの7%(OECD平均15%)、男性入学者のうち教育関連分野を専攻した割合はほんの5%(OECD平均4%)でした。
教育費については、日本は国内総生産(GDP)に占める教育機関への公的支出の割合が2.9%で、OECD平均(4.2%)を下回っています。OECDすべてで各政府が義務教育レベルの費用の大部分を賄っている一方、高等教育レベルでは国ごとに異なります。高等教育費における公的支出の割合は、日本が37%で、OECD平均の68%と比べて大幅に低く、高等教育費における家計の負担の割合は、日本が51%と、OECD平均の19%と比べてはるかに高くなっています。
学習環境では、OECD全体で正規教員不足が浮き彫りになりました。日本では中学で数学・英語、高校で国語・保健体育、また中学・高校とも理科・芸術系科目(音楽、技術家庭など)の教員が不足し、小学校でも教員不足に直面しています。
(佐々 とも)
- 『図表でみる教育』について詳しくはこちら(英文)
https://www.oecd-ilibrary.org/education/education-at-a-glance-2024_c00cad36-en - 『図表でみる教育』カントリーノート:日本(英文)
https://www.oecd.org/en/publications/education-at-a-glance-2024-country-notes_fab77ef0-en/japan_6ec65d8b-en.html