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まちづくりの実務に携わる著者が地域再生の方法論を紹介する。土地の個性と独自性を見つけ、その価値を磨いて輝かせる「ふるさと見分け・ふるさと磨き」と社会的合意形成の重要性を指摘する。
著者が関わった出雲大社の表参道・神門通りのプロジェクト。車の参拝客が増え、さびれてしまった参道を再生するため、著者は地元自治体と専門家、市民を招き、まちを歩いて課題を確認し、話し合いの場を設けた。2年間の議論や実証実験を経て現存する松並木を生かす形で歩道を拡幅。車の減速を促しながら景観も回復させ、歩いて楽しい道が蘇った。
新潟県佐渡市や宮崎県高千穂町など計八つの成功例が紹介され、地方創生にトップダウンも万能薬もないことが分かる。故郷への思いをすり合わせ、行動する人々の奮闘に心動かされる。
評者:内山菜生子
(週刊朝日 掲載)
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
桑子敏雄
1951年群馬県生まれ。哲学者。東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻教授、一般社団法人コンセンサス・コーディネーターズ代表理事。日本・東洋・西洋の思想をもとに、環境・生命・情報などの問題にかかわる価値の対立・紛争を分析し、合意形成プロセスの理論的基礎を明らかにするための研究を行う。実践面では、川づくりや地域づくりでの住民と行政、住民どうし、行政機関どうしの間の話し合いの設計、運営、進行を行いながら、参加型合意形成プロセスを含むプロジェクト・マネジメントの研究を行う。
(amazon.co.jpより)