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世界
2016.05.29

ナミビアの幸福研究、幸せ研がサポート

2016年3月に発表された『Journal of Social Change』誌に、Justine Braby氏らによる論文「市民の幸福(wellbeing)とGDP――ナミビアの成功と発展をより適切に測定するために(Citizen Wellbeing and GDP: Toward More Appropriate Measures of Namibia's Success and Progress)」が掲載されました。幸せ経済社会研究所は、今年(2016年)、Braby氏らの研究をサポートしています。

ナミビア政府は、2030年までの産業化を目指していますが、その発展は持続可能で、市民の幸福(wellbeing)に向けたものとしています。

こうした状況を受けて、Braby氏らの研究グループは、ブータンの国民総幸福調査などを元にして調査票を作成し、2012年に5つのコミュニティ、600名を対象とした調査を行いました(有効回答数417)。

調査では、心の状態、コミュニティの強さ、物質的な幸福(wellbeing)など9つの領域が設定されました。また、それを超えると「充足している」とされる閾値がそれぞれに割り当てられました。

調査の結果、全体では充足域に達している割合は45.92%でした。また、全体的には充足(幸福)と収入との間には相関がみられましたが、Okuryangava地域は例外でした。この地域は、調査対象地域の中で2番目に貧しいにも関わらず、充足域に達している割合が51.74%と最も高かったのです。この理由としては、高齢者が多いために、住民は少ない自由でも満足し、恐らくは多くを期待していないことなどがあげられています。

またBraby氏らは、これから、この結果を調査地域にフィードバックし、どのようにコミュニティを改良できるのかを議論する予定です。このために、幸せ経済社会研究所が援助した資金が使われることになっています。

(新津尚子)

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